・地盤・基礎
基礎の種類や亀裂の有無を確認します。
地盤の建物への影響として、沖積層や埋立地のように弱いところでは建物を支えきらずに不同沈下を起こすことがあります。
弱い地盤は地震力の増幅を起こし固い地盤より大きくゆれ、液状化と傾斜地における地盤の崩壊が考えられます。
基礎に求められることは、建物の一体性を高めることと、地震時に建物の耐力壁などが十分な機能を発揮できるようにすることです。基礎は、建物で受けた地震の力を健全に地盤に伝える必要があります。
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・屋根・外壁の種類
屋根・外壁が建物にかける負担を調べます。
屋根や外壁が重いと、地震時の建物全体に対する負担もそれだけ大きくなってしまいますので、これを調査することによって「建物が倒壊しないために必要な耐力」を割り出します。
たとえば土葺瓦の場合は「非常に重い建物」に分類され必要耐力が多く必要になります。
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・壁の量
壁の仕上げ、土壁の厚み、筋かいの有無などを確認します。
壁の量が足りないと地震の大きな揺れに耐えられず倒壊してしまいます。また、その壁が長年の建物の変形に抵抗できるよう「筋かい」や構造用の合板で構成されているかなど、壁自体の耐力も調べます。
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・壁の配置バランス
壁が釣り合い良く配置されているかを調べます。
耐力壁がバランスよく配置されていない場合は、建物のねじれ振動を起こし、壁の量が十分にあっても、建物に偏った負担がかかるため、壁の少ない面が大きな変形を生じます。
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・接合部の状況
接合部を金物で固定しているかを確認します。
現建築基準(平成12年6月)以前の建物では、基礎、土台、柱を緊結するホールダウン金物の取り付けがほとんどありません。柱頭、柱脚の接合部の金物も無い又は少ない場合は、地震などによる大きな揺れに対して粘りが小さく、柱のホゾが抜ける可能性があります。接合部(柱と梁、土台と柱、梁と筋かいなど)を金物でしっかりと固定しているかを確認します。
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・老朽度・腐朽・蟻害
湿気、木材の状態、蟻害の有無を確認します。
外壁の仕上げに大きなひび割れが複数生じている場合や、屋根の棟も線や軒先が波打っている場合は、雨漏れ等により壁内の木材が湿り、腐朽を生じます。また、床下の土台、柱等の木材は湿気の多い状態が続くと、腐朽が起こり、白カビが発生し、白蟻の被害が出ている場合が多く、建物の寿命を縮め、保有する耐力の低下を招きます。
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